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眼瞼下垂
眼瞼下垂とは、まぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋)が弱くなることで、まぶたが下がって目を開けにくくなる状態を言います。眼瞼には、眼球を損傷や乾燥から防ぐ役割があり、特に上眼瞼には目を開けるための筋肉(眼瞼挙筋)と目を閉じるための筋肉(眼輪筋)があり、両者のバランスのとれた働きによって眼球が保護されています。ところが、眼瞼挙筋の働きが悪くなると上眼瞼が上がらず、上下の眼瞼の幅が狭くなります。このような状態を眼瞼下垂と言うのです。 生まれた時から眼瞼拳筋の発達が悪い先天性眼瞼下垂の他、最近では加齢とともに起こる老人性下垂、白内障などの目の手術後、コンタクトレンズを10年以上使っている人にも起こるようです。 また、目を開けるための筋肉(眼瞼挙筋)が弱った状態を補うために、目を開ける際に額の筋肉を使い、額にシワが刻まれてしまったり、まぶたの皮膚がたるんで下がることで視界がさえぎられ(皮膚弛緩症)、上方が見えにくいためにあごを上げて物を見るようになり、肩凝りや頭痛が起こったり、弱視の原因にもつながるなど、眼瞼下垂の症状はさまざまです。
腱膜性眼瞼下垂
西洋人と東洋人の上眼瞼は解剖学的に異なり、東洋人の眼瞼は厚く重いため、年齢を重ねるにつれて眼瞼挙筋の腱や眼窩隔膜の瞼板への付着が徐々に外れていき、ゆるんだ分を無意識ながら努力してまぶたを持ち上げることになります。このことによって交感神経の興奮が促され、頭痛や肩こり、不眠などの原因となります。手術によって外れた腱膜を、再び良い位置(その人に合ったより良い位置)に付着させることで解消できます。また、眠たげな印象を与える眼瞼下垂(半開きのような眼)も改善し、大きくパッチリ開いた目となります。 眼窩隔膜、挙筋が瞼板から外れていくにしたがい、開瞼時のミューラー筋の収縮が大きくなります。このミューラー筋には、交感神経(頭部からの)が分布し、これがさまざまな愁訴を引き起こすと言われています。手術によって、ミューラー筋が「休め」状態となるので愁訴が解消されます。 腱膜性眼瞼下垂は、目の開きが小さい人に適した手術です。 |
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